ローカルSEOの備忘録

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Googleビジネスプロフィールのガイドライン違反通報フォームの日本語版が公開

Googleビジネスプロフィール(Googleマイビジネス)でスパムを行なっている地点の違反報告フォームの日本語版が公開されていました。

ビジネス情報の改善フォーム - Google ビジネス プロフィール ヘルプ

 

これまでは英語版のフォームから英語で報告する必要がありましたが、Googleビジネスプロフィールプラチナプロダクトエキスパートの永友氏が日本語版フォームを発見しました。

問い合わせが完了すると、サポートチームにメールが送られるようになっています。

※以前の英語版フォームのサンクスページと少し違うので、仕様・対応が以前とは異なる可能性があります。

ビジネス情報の改善フォームとは?

ビジネス情報の改善フォームは、店名や住所にキーワードを盛り込んでいる店舗や、存在しないビジネスを登録している地点(実店舗のないウェブサイトの登録やいたずら)を「不正行為につながる可能性があるコンテンツ」として報告するフォームです。

通常、ガイドライン違反の地点の修正には、ナレッジパネルやGoogle Mapsから「情報の修正」を行うのが一般的です。

しかし、違反にもかかわらず、オーナーが情報の修正を却下するケースや再修正をかけるケースが少なくありません

近年では「改竄防止対策」として、自動で再修正するツールや対策業者が増えています。そういった場合、修正者と店舗との間で「修正合戦」が起こることがあります。

自動化されたツールとの修正合戦は不毛ですし、度重なる修正はユーザー側にもペナルティが発生する場合もあります。

複数回の編集提案をしてもガイドライン違反が繰り返されるようなら、修正合戦を続けるのではなく「ビジネス情報の改善フォーム」で違反報告をするのをおすすめします。

ガイドライン違反が認められた場合、Google Mapsから消去されることになります。

これは、とあるガイドライン違反を繰り返し行っていた店名での検索結果ですが、通報後5日でこのように検索されなくなりました。Google Maps上からすべて消去されています。

この2ヶ月、繰り返しガイドライン違反を行う20を超える店舗へ通報してみましたが、結果、そのほとんどが削除されています。

悪質なGoogle Maps最適化(MEO)への依頼は大きなリスクがあります - 株式会社JADE

こうなった地点の管理画面を見たことがありませんが、おそらく初犯なら「リスティング停止」、再犯・悪質なケースなら「リスティング削除」になると思われます。

※ご存知の方の情報提供をお待ちしております。

ガイドライン違反例

対象となる違反例について紹介します。

Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン

①店名の違反例

正確なビジネス名(店舗、ウェブサイト、ビジネスレターなどで一貫して使用し、顧客に認知されている、実際のビジネスの名称)を使用します。

ビジネス名に不要な情報を含めることはできません。含めると、ビジネス プロフィールが停止される場合があります。

②住所の違反例

作成するビジネス プロフィールにはお店やサービスの所在地を正確に記載してください。部屋番号、階数、建物の番号などを含めても差し支えありません。正式な住所だけではビジネスの所在地を正確に特定できない場合のみ、近隣のランドマークや交差点名などを入力してください。

住所の行には、実際の住所以外の情報(URL やキーワードなど)は含めないでください。

③ウェブサイトと電話番号の違反例

個々のビジネス拠点に直接つながる電話番号を指定します。または、ビジネス拠点ごとに 1 つのウェブサイトを指定します。可能であれば、電話総合受付センターではなく、個々のビジネス拠点の番号を使用します。

ユーザーへの「参考」のために、実際のビジネス拠点とは異なる場所にかかる電話番号や、実際の事業内容とは異なるランディング ページにリダイレクトする URL を指定することはできません。これには、ソーシャル メディア サイトに作成したページも含まれます。

追加料金のかかる電話番号はご利用できません。こうした電話番号では発信者に高額な料金が請求されます。

存在しないビジネスの違反例

Google ビジネス プロフィールの対象となるのは、営業時間内に顧客と直接対応するお店やサービスです。

以下のビジネスはビジネス プロフィールの対象になりません。

・別荘、モデル住宅、アパートの空き部屋などの不動産賃貸物件や販売物件。ただし、販売または賃貸業務を行うオフィスはオーナー確認の対象になります。
・所有権や代表権を持たない場所で継続的に実施するサービス、教室、集会。
・見込み顧客の発掘を行う代理店や企業。

ビジネス情報の改善フォームの登録内容について

こういったガイドライン違反地点の報告フォームで必要な情報です。

  1. 氏名
    ※通報先店舗に通知されることはありません
  2. 連絡先メールアドレス
    ※通報先店舗に通知されることはありません
  3. 影響を受けている法人または組織の名称
    ※所属団体です。「なし」でも審査への影響はないと思われます。
  4. 不正行為につながる可能性があると思われる、Google マップ上のコンテンツ
    ※プルダウンで「ビジネスの名前」「住所」「電話番号」「ウェブサイト」「このビジネスは存在しません」のいずれかを選択します。
  5. ビジネス情報の公開 URL
    ※通報地点が表示されるURLをコピーして貼り付ける欄です「https://www.google.com/maps」で始まる有効な URL を入力してください。
  6. 悪意のあるコンテンツであるため Google マップに掲載されるべきでないとお考えの理由
    ※英語に翻訳しやすいように1文を短くすることをお勧めします。
    例:この店舗の店名は、ガイドラインに違反しています。店名が「地名」「美容外科」「ヒアルロン酸」「フォトフェイシャル」などの不要な情報を含んでいます。私は情報の修正提案を3回行いましたが、ビジネスオーナーはすぐに違反状態に戻してしまいます。

急増するMEO対策を称するスパムのリスク

ガイドライン違反店舗を発見した際には、まず「情報の修正」を行い、それでも違反行為が繰り返される場合は、改善報告を行ってみてください。

ビジネス情報の改善フォーム - Google ビジネス プロフィール ヘルプ

 

数年前までは、店名にキーワードを含むスパムは一定の効果があったようですが、近年では店名に対するランキングのアルゴリズムの調整があり、リスクの方が大きくなっています。また、「住所にキーワードを含む」のは完全に無意味な取り組みです。

通常のSEO施策では「ページタイトルにキーワードを含む」ことが有効な場面も多く、そういった施策と混同している自称専門家がまだまだ少なくありません。

Vicinity Update & GBP Name Spam: What Was the Real Impact? - BrightLocal

 

日本語の報告フォームが用意されたことで、今後は、ガイドライン違反店舗の報告が日本で急増していくと思われます。ケースIDが発行されていることから、報告店舗には必ず審査が入ってくると見て良いでしょう。

もし、そのようなスパム施策に取り組んでいる店舗は、いますぐガイドラインの見直しと店舗情報のメンテナンスをおすすめします。

Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン